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ゴールドシップはステイゴールドの息子で皐月賞や菊花賞を勝ちました

有馬記念の勝利に宝塚記念も連覇し、グランプリに無類の強さを発揮しました
目次

ゴールドシップの基本情報

馬名 ゴールドシップ
生年月日 2009年3月6日
ステイゴールド
ポイントフラッグ
戦績 28戦13勝
主な勝ち鞍 ’12皐月賞(G1)
’12菊花賞(G1)
’12有馬記念(G1)
’13’14宝塚記念(G1)
’15天皇賞(春)(G1)
調教師 須貝尚介
騎手 内田博幸
馬主 合同会社小林英一ホールディングス
生産者 出口牧場

 

ステイゴールドが送り出した気分屋の芦毛馬。 強さと脆さを完全に兼ね備えた馬。

 

芦毛史上初のG15勝馬。

 

『ゴールドシップ』

 

ゴールドシップの船出は2011年7月の函館だったわ。

距離は1800m。

 

スタートでやや伸び上がるように出たゴールドシップは中団からレースを進めていったわ。

残り400mで追い出しにかかるけど、反応は鈍くなかなか上がっていかない。

だけど、一旦エンジンがかかると前を行く馬をじりじり追いかけ、最後はアタマ差捕らえれ見事デビュー戦を勝利で飾ったわ。

 

2戦目オープンのコスモス賞。

 

舞台は札幌の距離は前走と同じの1800m。

 

ここでも伸び上がるようにスタートをし、後方からの競馬を余儀なくされたわ。

 

4コーナーを前に追い出しに入り、そこからは後続を離し快勝。

 

次に向かったのは夏の札幌の2歳チャンピオンを決める札幌2歳ステークスよ。 

やはりゴールドシップはゲート難が解消されなかったわ。

 

ここでも出遅れてしまい最後方からの競馬。

 

鞍上に安藤勝巳は直線まで追い出しを我慢し、メンバー最速の上がりも繰り出すけれど2着が精一杯だったわ。

 

そこから、期間を空けて向かったのは暮れの重賞ラジオNIKKEI杯2歳ステークス。 

ここでは3番人気に支持され、最後は強烈なまくりを見せたのだけどここでも2着が精一杯。

 

この時点でゴールドシップにはゲートという課題があったわ。

 

クラシック制覇を目指し、翌年は共同通信杯から始動。 

ここにはディープインパクト産駒のディープブリランテも出走していたわ。

 

逃げるディープブリランテを最後の直線で捉え勝利。

 

初重賞勝利を飾ったのよ。

 

そして、このまま皐月賞に直行が決まったわ。

 

2012年4月15日第72回皐月賞。 

ゴールドシップは4番人気だったわ。

 

それは、前例のない共同通信杯からの直行が響いた人気だったの。

 

もはや、後方からの競馬はゴールドシップの定位置だったわ。

 

そして、この日の中山の芝は極めて特殊で、各馬が挙って外に馬を持っていくような馬場だったわ。

 

だけど、鞍上の内田博幸はゴールドシップをわざと馬場の悪い内にいれ、直線は良い所と悪い所の間で馬を走らせ見事皐月賞制覇を達成したのよ。

 

その勝ちっぷりは目を見張るものだったわね。

 

もちろん次に向かうのは競馬の祭典日本ダービー。 

3歳馬の18頭のみがゲートインを許された舞台に唯一3冠の権利を持って挑めるのはゴールドシップだけだったわ。

 

2012年5月27日第79回日本ダービー。 

1番人気は皐月賞2着のワールドエース。

 

皐月賞を勝ったゴールドシップは2番人気だったの。

 

ゲートを五分に出てジョッキーが押していくがゴールドシップはさほど動かない。 

道中は13番手。

 

前にワールドエースを見る絶好の展開だったわね。

 

直線を向き外から追い出しにかかる。

 

だけど、いつもの伸びは見られない。

 

それは1番人気のワールドエースもそうだったわ。

 

結果は後方からの馬には不向きな馬場となった為、ゴールドシップは5着。 

3冠挑戦の夢はここで潰えたわ。

 

秋は神戸新聞杯から始動し、見事1番人気に応えて勝利。 

そして向かった菊花賞。

 

ダービーの1・2着馬の不在。 

ダービー1番人気馬は屈腱炎で戦線離脱。

 

そういうことからもはやゴールドシップが負けることなど許されるはずがなかったの。

 

2012年10月21日第73回菊花賞。

 

ゴールドシップをファンは1.3倍のオッズで迎えたわ。

 

1番枠からスタートを切ったゴールドシップだったけど、そこから前に行くなんて不可能だったわ。 

位置取りは最後方。

 

1000m通過が60.9で流れていき、その後も淀みのない流れが続いていたわ。

 

そして、ゴールドシップは坂の手前から動き出した。

 

この時点で残りは1000m近くあったわ。

 

坂の下りも勢いは衰えることなく直線の入り口では2番手まで上がっていて、そこからは上がり最速で後続を離し勝利。

 

その圧倒的な芸当に見ている方は度肝を抜かれたわ。

 

年内最後のレースに選んだのは有馬記念。 

オルフェーヴルとの対決に注目が集まったけど、オルフェーヴルが回避をし実現はされなかったの。

 

ここでもゴールドシップは煽り気味にゲートを出たわ。 

ポジションは指定席といってもいい最後方。

 

3コーナー入り口から進出を開始し、直線の入り口では押し上げたけれどまだ10番手。

 

最内からエイシンフラッシュが抜け出しにかかったわ。

 

それをオーシャンブルーが追い、そのさらに外から芦毛が飛んできたの。

 

ここも上がり最速で差し切り勝ち。

 

もはや、出遅れからのまくりはゴールドシップの代名詞となっていたわね。

 

この年の最優秀3歳牡馬を獲得。 

翌年の飛躍が期待されていたわ。

 

年が明けて2013年、ゴールドシップは阪神大賞典からの復帰が決まったわ。 

説明不要の後方からの競馬。

 

4コーナーを前に前との差を詰めていき、直線では後ろの馬を離し単勝1.1倍に応えて勝利。

 

天皇賞へ死角はないように見えたわ。

 

2013年4月28日第147回天皇賞(春)。 

オルフェーヴル不在となれば断然の1番人気。

 

負けなど考えるものはいなかったでしょうね。

 

ゲートで立ち遅れたがもはや関係はないわ。 

この馬の真骨頂は最後の坂にあるのだから。

 

と思ってファンは見ていたわ…

 

菊花賞同様に2週目の坂の下から手綱をしごきだす。 

だけど、いつもの行きっぷりが見られない。

 

完全にいつものゴールドシップではなかったわ。

 

直線に向いて前を射程圏内に捉えていたのだけど、そこから伸びることはなかったの。 

ダービーの敗戦と高速馬場の天皇賞の敗戦。

 

ここでゴールドシップにはスピード馬場への対応に疑問符が付き始めたの。

 

それを完全に決定付けたのは次の宝塚記念だったわ。

 

2013年6月23日第54回宝塚記念。 

ジェンティルドンナ、ゴールドシップ、フェノーメノの3強対決よ。

 

スタートを切ったゴールドシップは、珍しく先行策をとり4番手でジェンティルドンナをマークする形でレースを進めたわ。 

ゴールドシップにはこの時期の阪神のタフな馬場は確実に向いていたの。

 

そこから最後は3馬身半の差を付け勝利。

 

やはり、ゴールドシップはスタミナに秀でた馬であることを決定付けた印象だったわね。

 

この勝利を見て欧州のタフな馬場なら合うという意見が出て、“凱旋門賞挑戦”という期待もかかったけど、この年は国内専念が発表されたわ。

 

秋は京都大賞典から始動。 

圧倒的人気に支持されたけど、まさかの5着に敗れたわ。

 

やはり、京都の馬場が敗因だったようね。

 

これ以降ゴールドシップは走る競馬場を限定していったわ。

 

この年の目標をジャパンカップに定めていた陣営は、天皇賞を回避しジャパンカップに向かったの。 

結果は15着と生涯で最も悪い着順になったわ。

 

敗因は一つではないだろうけど、やはり鞍上の内田博幸が避難を浴びる形となったの。

 

これを機に内田博幸が今後ゴールドシップに跨ることはなくなったわ。

 

連覇を目指し出走した有馬記念。 

オルフェーヴルとの最初にして最後の直接対決が実現したわ。

 

鞍上もイギリスの名手ライアン・ムーアに代わって、馬にどんな変化がもたらせるかが注目だったのよ。

 

着順こそ3着ではあったけど、勝ったオルフェーヴルからは10馬身近く離されての3着。 

やはり、2度も世界で2着になった馬との力の差は否めなかったわね。

 

翌年も現役続行を決断したゴールドシップは、合わせて凱旋門賞挑戦のプランもあることも発表されたわ。

 

前年同様阪神大賞典から始動し鞍上には岩田康誠を迎えたの。 

ここでは、難なく先行策をとりあっさり抜け出し快勝。

 

岩田はゴールドシップの新たな1面を引き出したわ。

 

昨年のリベンジをかけて天皇賞(春)に出走。 

2番人気の指示を受けるも、結果は7着。

 

スピード馬場への対応や、この頃からは若干気ムラな面を見せるようになっていたわ。

 

史上初の宝塚記念連覇を目指し、陣営は鞍上に新たなパートナーとして横山典弘を迎えたわ。 

なぜ今まで先に行けなかったのかと思えるくらい、このレースでは横山典弘があっさり先行させたのよ。

 

終始3・4番手から絵レースを進めていき、最後の直線では力強く伸び見事連覇達成。

 

阪神でのこの馬の強さは抜けていたわ。

 

この勝利をきっかけに凱旋門賞挑戦が決定し、その前哨戦として札幌記念が選ばれたの。 

この札幌記念には同じく凱旋門賞に挑戦するハープスターも参戦が決定しており、注目が集まったわ。

 

札幌記念ではハープスターの後塵を拝し2着。 

斤量差などを考えれば悲観する内容ではなかったわね。

 

2014年10月5日フランス・ロンシャン競馬場で第93回凱旋門賞が行われたわ。 

日本からはゴールドシップ、ハープスター、ジャスタウェイの3頭が出走し悲願達成の期待がかかっていたわ。

 

だけど、勝ったのはトレヴ。

 

オルフェーヴルの夢を破った馬が連覇を達成したのよ。

 

ゴールドシップは14着。

 

早い時計も影響したのだろうけど、残念な敗戦だったわ。

 

帰国し、有馬記念に参戦。 

最後は大外から強襲するも3着が精一杯。

 

年が明けてアメリカジョッキークラブカップに出るも、見せ場なく7着。

 

春に復活が期待されているわ。

 

順風満帆に出向した黄金の船だったけど、途中幾度となく災難は襲ったわ。 

船長が何人も変わったの。

 

それでも、船の重心がブレる事はなかったわ。

 

その黄金の船が再び輝き放ち、航海に出ること期待せざるを得ないわね。

 

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